2021/10/20 19:00
改めましてボウモア蒸溜所の見学ツアーです。
ご近所に住んでいても、蒸留所ツアーは何度言ってもワクワクしますね。
お土産屋さんも充実していて、前にも話しましたが少し日本の観光地を感じます。フェスの時と比べるととても静かでスッキリしてます。
まずはモルトバーン(製麦場)の間に案内してもいました。
実際に奥で作業をしているのを見ながら麦の説明や製麦の工程を教えてくれます。
モルトウィスキーは発芽した大麦である麦芽を原料とします。そう、この麦芽のことをモルトというんですね。
そのためにまず麦を製麦するんですが、現在はモルトスターという製麦専門業者から買っている蒸留所がほとんどですが、ボウモアは今でも昔ながらのフロアモルティングという製法でモルトを造っている蒸留所のひとつです。
体育館のような広い建物の床に大麦を広げます。水で濡らしたうえで定期的に撹拌してムラがないように空気を混ぜていきます。
要は種をまいて水をあげているのと同じですね。これによって発芽が進んでいくのです。
やはり、むこうの蒸溜所を見学に行って驚くのは、実際に造っているものに触れさせてもらえるところですね!
作っているのは食品ですから、日本だと普通実際に造っているところはガラス張りの間を通してしか見えず、触れる場合もサンプルとかなので、時間が経って乾燥していたり、みんなが触っているのでキレイではなかったりしますよね。
良くも悪くもでもありますが、ここではそこで精麦している麦を手に取っていいし、食べてみたりもできます。
グリーンモルト(緑麦芽)と呼ばれる好ましい程度に発芽させた段階で乾燥麦芽へと加工します。
下の写真の部屋がその乾燥室なのですが、蒸留所のイメージである独特の煙突屋根をもつキルン(乾燥棟)の中身です。
床が網目状になっており、この下で火を焚くことにより乾燥していきますので、この床の上にグリーンモルトを敷き詰めます。
モルトバーンと乾燥室は隣通しに配置していることが多く、これが何階にもわたり積み重ねたような作りになっておりますので煙は上の階に上の階に登って煙突から出ていくんですね。
ちなみにアイラ島特有のスモーキーなフレーバーはこの乾燥工程でピート(泥炭)を焚くことによりつく香りです。
ボウモア蒸留所のマッシュタン。粉砕した麦芽をお湯に浸して糖化する設備です。
そして発酵(fermentation)。木製のウォッシュバックですね。
桶の上のふたを開けると中がのぞけるようになっています。活発に発酵が進んでいるときはこんないもぼこぼこと激しく泡が出ています。
沸騰しているかのようです。
きましたポットスチル!やはりボウモア大きいですね。
手前の大きいほうがウォッシュスチル(初留釜)、ウォッシュ(発酵液)を入れて蒸留する釜です。
奥の小さいほうがスピリッツスチル(再留釜)、ウォッシュスチルで蒸留した初留液であるローワインを2度目の蒸留によりさらに度数を高める釜です。
蒸留器の後は、お楽しみ。最強に香りのいい場所である貯蔵庫!
う~ん。深呼吸したい。
様々なタイプの樽に寝かせることによりいろんなキャラクターの原酒を造っていきます。
この建物がまた海沿いにあることにより、アイラのウィスキーは潮の香りがするものがあるんですよね。
はい。蒸溜所見学お疲れ様でした。
それではホッと一息、こちらで造ったウィスキーを飲んでみましょう!
テイスティングの時間がやってまりました。
ショップの奥にテイスティングバーがあります。
ここには有料試飲もあり何度も行きましたが、特別コースでもいろいろと呑ませていただきました。
あぁ、皆様にも飲ませてあげたい。蒸溜所見学の後のテイスティングは格別です。
言葉にはなりませんので、是非とも身近な日本の蒸留所からでもいいと思います、訪れてみてください。